先日、久々に自宅から一番近い100円ショップに行ったら、セルフレジが導入されていました。
その店舗では、有人レジは撤廃され、完全にセルフレジに切り替えです。
同じタイプのセルフレジを利用したことが無かったので、少しまごつきましたが、店員さんがサポートしてくれて、会計を済ませました。
会計が済んで、購入した商品を袋に詰めていると、隣にいた60代半ばぐらいと思われる女性客が「お客様をこき使うんだねぇ・・・セルフレジか・・・」と小声でぼやきながら、商品を袋詰していました。
その女性客の気持ちもわからないではないですが、セルフレジなど、テクノロジーを活用した業務効率化の流れは止められません。
セルフレジは、日本に限らず、世界中の小売店で導入が進んでいますから、セルフレジの普及は、もはや時代の流れと言えるでしょう。
自分の人生を振り返ってみれば、新しい技術や、それらの技術により開発された商品・サービスを、最初は抵抗があったけれども、何年か後には当たり前のように受け入れているものの例はいくつも思い浮かびますよね?
数年後、セルフレジは、より多くの小売店で導入されていることでしょう。
今回はセルフレジについて、個人的に思うところをまとめてみました。
セルフレジのメリット
① 衛生面でのメリット
コロナ禍で、アルコール消毒や3密を避けるなどの対応が求められる中、小売店や飲食店では、有人レジであっても、スマートフォンやクレジットカードなどを決済端末にかざして決済を行う非接触型決済の導入が進んでいます。
セルフレジの場合、有人レジと比べて、衛生面でより安全性が高いという大きなアドバンテージがあります。
② 繁忙時の混雑緩和メリット
前述の100円ショップですが、その店舗は大型店で、土日祝日は混雑しているのですが、以前は有人レジが3台しかなく、繁忙時には、長蛇の列が出来ることもしばしばありました。
それが、セルフレジの導入で、会計スペースは以前より縮小されたのに、10台のセルフレジが導入されたことにより、繁忙時の混雑が大幅に緩和されました。
③ 顧客対応向上のメリット
有人レジの場合、当然、開いているレジの台数と同じ人数の店舗スタッフが、レジ対応業務に割り当てられることになります。
人員不足の店舗の場合、有人レジだと、常にレジ対応業務にスタッフが取られてしまい、店舗内のバックヤード業務に負担が掛かり、その結果、顧客対応が手薄になる可能性があります。
例えば、ある商品を探していて、店員に訊ねたいのに、店員がなかなか捕まらないとか、店員が他の客の接客対応に追われていて待たされる、といった経験は誰にでもあるのではないでしょうか?
セルフレジの導入は、店側にとっても、客側にとっても、顧客対応向上というメリットを享受できる可能性が高まります。
セルフレジのデメリット・問題点
① 操作上のデメリット
客側の立場だと、その店のセルフレジに慣れるまで時間がかかることは一つのデメリットでしょう。
また、たまたま立ち寄った、おそらく二度と訪れることのない店で、初めて使うセルフレジだと操作が面倒なだけで不便しか感じないかもしれません。
高齢者に限らず、若い人でもセルフレジを面倒だと思って避けたい人も一定数いるようです。
しかし、セルフレジであっても、操作がわからなければ操作方法を教えてくれるサポート要員がレジ近くに配置されていたり、セルフレジによっては、画面に「店員呼び出し」ボタンが表示されているものもあります。
② 会計についての諸問題
ざっと思いつくだけでも、以下のような問題点が挙げられます。
店側にとっての問題:万引き;客のお釣りの取り忘れ
客側にとっての問題:万引を疑われる;精算忘れ;(商品のレジスキャンの)通し忘れ;お釣りの取り忘れ
以下のような、セルフレジの問題についての記事は簡単に見つけることができます。
個人的には、「UNIQLO(ユニクロ)」のRFIDタグを利用したセルフレジは秀逸だと思います。
初めてユニクロのセルフレジを利用した時は、衝撃的でしたね。
ユニクロのセルフレジは、自分で商品のバーコードをスキャンする必要がなく、買い物かごを置くだけで、レジの画面に商品名・商品点数・商品価格が表示されます。
画面の指示も分かりやすく、初めて利用した時でも、迷うことなく操作できました。
以下の記事を読むと、ユニクロのRFIDタグを利用したセルフレジは、他の多くのセルフレジとは異なり、万引き防止の効果もあることが分かります。
因みに、RFID (Radio Frequency Identification) という概念・技術自体は、最近出てきたものではなく、その歴史は情報通信技術の中では割と古いものです。
RFIDの仕組み・技術に興味を持たれた方は、「RFID」で検索してみて下さい。
まとめ
セルフレジは、まだまだ発展途上の段階で、現時点では様々な問題があり、改善・改良の余地が多く残されていますが、その一方で、少子高齢化が進む日本において、小売業界のパート・アルバイトの人手不足解消を含む、多くの問題を解決してくれるものとなることもまた事実です。
セルフレジについては、今後、ハードウェアの面でもソフトウェアの面でも、より性能が向上し、操作性が良くなり、もっとユーザーフレンドリーになっていくことを期待しつつ、慣れ親しんでいく姿勢が必要だと考えます。