前回の「食事」に続いて、健康を維持する為に常に気をつけるべきことでご紹介したい四番目は「ストレスへの対処」です。
④ ストレスへの対処
多くの現代人は様々なストレスに晒されていて、ストレスを上手く発散できなかったり、自分自身でストレスの原因を意識することなく無自覚のままストレスを溜め込んだ結果、心身に何らかの異常をきたしてしまう人も少なくないと思います。
最近の日本では、不気味な事件が多く報道されていて、決して治安の良い国であるとは言えなくなってしまっているように感じますが、長引く新型コロナウィルスの蔓延の影響によって引き起こされる様々なストレスが、それらの事件の根本原因の一つになっているのではないかと個人的には考えています。
ストレスにも色々と種類がありますが、特に「人間関係」、「仕事上の問題」、「家庭内の問題」など、物理的に感じるストレスではなく、心理的に感じるストレスは、多くの人が長期的かつ継続的に受け続ける、そして、その心理的負担が、しばしば体調にも悪影響を及ぼすものと思います。
人によっては、ストレスが限界に達して、うつ病を発症したり、最悪の場合、自ら命を断ってしまう方もいます。
ストレスの対策は、ストレスの原因を自分自身で認識していて、且つ、心にまだ余裕のある状態であれば、まずは、自分なりのストレス発散方法をみつける、ストレス関連の本を読んで見る。
かなり精神的に落ち込んでしまっていたり、精神的に圧迫されている状態であれば、カウンセリングを受けてみる。
どうやってもストレスから逃れられない、精神的にかなり参っていて休日も何もしたくない、何も手につかないような状態であれば、なるべく早い段階で、病院の精神科や心療内科で診てもらうことも検討すべきでしょう。
昔ほどではないにせよ、日本ではいまだに「カウンセリングは、心が病んでいる人が受けるもの。そして、カウンセリングを自分が受けるということ=自分が病んでいるということを自分で認めるということ」というような認識をされている人が多いのではないでしょうか?
私自身も以前はカウンセリングについて、そのような認識でいました。
もう20年程前の話になりますが、私は一時期アメリカに住んでいたことがあって、ある時期、気持ちがひどく落ち込んでしまっていたことがあり、知り合いのアメリカ人にカウンセリングを勧められて、実際にカウンセリングを受けたことがあります。
私にカウンセリングを勧めてくれたアメリカ人に対して、私は「日本ではカウンセリングを受けるというのは、心が病んでいる人が受けるものというのが一般的な認識なのだけれど・・・」と伝えたところ、彼は「いやいや、アメリカでは、カウンセリングを受けるなんて、別に珍しいことではなく、割と一般的なことなんだよ。まぁ、兎に角、受けてみなよ」と言いました。
そんなこんなで、(アメリカなので、もちろん英語で)実際にカウンセリングを受けたところ、カウンセラーの方は、私の悩みの原因に対して、客観的な分析をした上で、丁寧な説明してくれて、現状を脱する為の具体的なアドバイスをしてくれました。そして、必要であれば、またカウンセリングを受けに来るように伝えられました。
幸運にも私の場合は、その一回のカウンセリングだけで、徐々に気分が晴れていき、酷く心が落ち込んだ状態から、程なくして脱することができました。
ストレスの原因を自分で認識しているか否かに関わらず、ずっと一人でもがき苦しんでいるのであれば、心理カウンセラーのような専門家に相談してみることで、自分が抱えているストレスから脱却できるかもしれません。
因みに、アメリカでは、心理カウンセラーになる為には、大学院で心理学を専攻する必要があったと思います。
当時、私のアメリカ人の友人のお母さんが心理カウンセラーの資格を取る為に、大学院に入り直して勉強していたので。
ところで、以下は文部科学省のホームページ上のコンテンツですが、ストレスについての興味深い説明がされているので、興味がある方は、是非ご一読されることをおすすめします。
たとえ軽度のストレスであったとしても、長期的かつ継続的にそのストレスを受け続けると、知らず知らずのうちに精神的疲労が蓄積し、深刻な状態に陥ってしまう可能性があるので、少しでも何らかのストレスを感じていると思ったら、ストレスに関する書籍やカウンセラーや精神科医が書いているネット記事などを読んでみたりして、ストレスについて客観的に理解することをおすすめします。
併せて、「ストレスに強くなる」とか「メンタルを強くする」方法を書籍などから学んでおくことは、今後新たにストレスを感じるような場面に出くわした際に、そのストレスに対処するのに役立つかもしれませんね。
ほとんどの人が何らかのストレスを感じて生きているわけですが、心身に何らかの影響が出る程の強いストレスを感じているのであれば、放置せずに何らかの対策を講じましょう。