【書評】「君の歳にあの偉人は何を語ったか」真山 知幸 (著)

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今回は、「君の歳にあの偉人は何を語ったか」という本をご紹介したいと思います。

「君の歳にあの偉人は何を語ったか」
真山 知幸 (著)             
出版社: 講談社 (2012/3/23)
ISBN-10: 4061385143
ISBN-13: 9784061385146

本書は、偉人たちが「何歳のときに」「何を語ったか」を、偉人たちの数ページのプロフィール、バイオグラフィー、そして興味深いエピソードとともに纏めた「名言集」的な本です。

この本の際立った特徴として、それぞれの偉人が語った言葉の、語られた時期を10代から90代と年代別に分けています。そのような構成になっているので、今の自分の年齢ぐらいの時に、偉人たちが語った言葉には、特に興味が持てることでしょう。

偉人たちも、生まれ育った環境が悪かったり、人生がなかなか上手くいかずに苦悩したり、様々な苦難や挫折を味わっていたり、ちょっとしたキッカケで運命の針が動き出したり・・・そんな彼らの知られざる人間臭い生き方・人生が紹介されています。

また、本書に紹介されている名言は、どんな状況下で、偉人たちがそれらの言葉を発したかが書かれていて、それらは、ポジティブな言葉だけでなく、叶いそうもない望み・欲望・皮肉・失望・絶望などから出た言葉も多くあり、所謂、美辞麗句的な名言よりも心に突き刺さります。

また、偉人たちの生い立ちやその人生の説明も、子供向けの伝記のような、その人物の素晴らしい点や苦難を克服した感動的な話など美談中心ではなく、どちらかと言えば、大人向けです。

例えば、野口英世は、田舎の貧しい村の出身でありながら、そこから脱出する為に懸命に勉強し続けた勉強熱心、且つ、才能豊かな医学生であった一方で、浪費家、というより金銭感覚が全く無く、金が入れば女を買って大酒を飲むような散財をしては、すぐに生活苦に陥るような人であったことが書かれています。

野口英世だけでなく、他の偉人たちについても、興味深いエピソードや、「裏の顔」・・・というか知られざる一面が紹介されています。

偉業を達成したから偉人なわけですが、偉人とて、その私生活においては、決して立派とは言えない人生を歩んで来た人もいるわけで、立派な志だけから偉業を成し遂げたわけではなく、コンプレックスや名誉欲や権力欲などをバネに偉業を成し遂げた人もいたりして、そういう意味でも大変面白く、興味深く読めます。

そして、偉人たちの中には、なかなか世間に認められないことに苛立ちや失望を感じたり(実際、存命中は偉業を認められず、死後に評価された人物もいます)、自分の生まれ育った家庭環境のせいで苦難の道を歩んできたり、偶然の出会い・チャンス・運によって偉業が成し遂げられたりと、読んでいて、同じ人間として身近に感じられ、共感できる部分が多々ありました。

だからこそ、「偉人たちは別次元の人間であって、自分とは全く違う雲の上の存在だ」という気持ちにはならず、彼らも自分たちと同じように悩みを抱えたり、自信を失くして弱気になったり、もがき苦しんだりしながら、偉業を成し遂げたことが分かり、身近に感じて、素直に「よし、自分も頑張るぞ!」と、勇気を貰える一冊でした。

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