今回は、「人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術」という本をご紹介したいと思います。
「人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術」
古川 武士 (著)
出版社:大和書房 (2018/8/10)
ISBN-10:4479307168
ISBN-13:9784479307167
本書では、根性ではなく、技術で起きる「早起き」の技術と、早起きによる様々なメリットが紹介されています。
【内容】
本書は以下の6章で構成されています。
第1章 悪循環の夜型、好循環の朝型
第2章 なぜ、早起きは続かないのか?
第3章 根性や意志力に頼らない「起きる技術」
第4章 理想の生活習慣に変わる5つのステップ
第5章 短時間で仕事を終わらせる高密度仕事術
第6章 実践編~朝型生活に変わった3人のケース
【感想】
朝活をしている人などを除けば、その他大勢の会社員の人たちは、会社の始業時間に間に合う時間に起きる時間を決めているのではないでしょうか?
私も会社員時代は、毎朝、会社の始業時間に間に合う時間に起きていました。
本書の「第1章 悪循環の夜型、好循環の朝型」の最初に「朝バタバタの生活が大きなストレスの原因」であるということが説明されています。
これって、夜型の生活をしている会社員の方は、「あぁ、まったくその通りだよな」と思われるのではないでしょうか。
会社員時代の私は、まさにこの状態でした。
夜ふかしするのが好きだったので、睡眠時間が短く、毎朝、目覚まし時計のアラームに叩き起こされていました。
起床後、慌ただしく準備をして、朝食を取る時間もなく、急いで家を出て、(時々、電車に間に合わなくなりそうになり、駅まで猛ダッシュ)みたいな通勤をする毎日を送っていました。
毎朝、起床から出勤までが、このようなバタバタな状態だと、いつも心に余裕がなく、非常にストレスフルです。
そして、自分で自分を律することが出来ない、だらしない自分に腹が立ち、頭では分かっているのに、この悪循環をいつまでも断ち切れない自分に対して、いつも情けない気持ちでいました。
一部の例外を除けば、自分を律し、早起きして余裕のある朝を過ごせないような人は、仕事も出来ない人が多いのもこれまた事実です。
厳密に言えば、仕事が出来ない人というより、睡眠時間がしっかり取れていないため、集中力がなく、作業効率が非常に悪い人だということです。
本書でも「夜型は、多残業の悪循環に陥る」など、夜型のデメリットが説明されています。
また、本書では「早起きの最大のメリットは自信が持てるようになること」と書かれていますが、今は早起きが習慣化した自分からすると、これは、本当にその通りだと実感しています。
「第2章 なぜ、早起きは続かないのか?」は、そのタイトルのとおり、早起きが続かない理由・原因と、それらに対する具体的な対策が紹介されているので、早起きの習慣化に何度も失敗している人にとっては、とても参考になると思います。
「第3章 根性や意志力に頼らない「起きる技術」」は、本書の肝となるパートです。
本章で「早く起きるための技術・基本5原則」というものが紹介されています。
その中でも、「原則① 起きる時間ではなく寝る時間に集中する」ということ、つまり「早く寝れば早く起きられる!」ということが原理原則であると書かれています。
「何だよ、そんなの当たり前じゃん!」と思われる方も多いと思いますが、その「当たり前」ができていないから、いつまでも早起きを習慣化できないのですよね?
少し個人的な話をしますと、私は約2年前に会社員を辞めて、今は個人事業主として働いています。
会社を辞めてから、最初のうちは、生活のリズムを整える為に、朝6時前に起きて、朝の散歩から一日を始めるという規則正しい生活を送っていたのですが、一番寒い2月に入ると、早起きしても、外は真っ暗だし、寒くて布団から出たくないしといった感じで、ズルズルと起床時間が遅くなり、夜型の生活にシフトしていきました。
毎日7時間睡眠を心がけているので、夜中の1時、2時まで仕事をするようになると、当然、翌朝の起床時間が遅くなります。
そうすると、自営業であるのをいいことに、いつの間にか起床時間が遅くなってしまいました。
そんな生活が数ヶ月続くと、自分をコントロールできないことに対して自己嫌悪に陥り、また、いつも何となく体がだるくて、同じ時間働いても仕事のパフォーマンスが悪くなっていることを、自分ではっきりと認識していました。
そこで、或る日「これではいかん!」と思い、「夜早く寝て、朝早く起きる」早寝早起きの生活に戻すことを決心して、今は、夜10時に就寝して朝5時に起床する生活を送っています。(但し、最近は徐々に寒くなってきたので、春先までは、1時間ずらして、夜11時に就寝、朝6時に起床です。)
因みに、自分の場合、7時間睡眠にすると、余程体調が悪いとか、酷く疲れているとかでない限り、目覚まし時計なしで、起床予定時間かその少し前に起きることができます。
本書の「第5章 短時間で仕事を終わらせる高密度仕事術」では、「充分な睡眠」が取れていることを前提として、短時間で仕事を終らせる為の仕事の高密度化を習慣化する方法が書かれています。
この章は、「早起き」の話というより、効率的な仕事術の話となっていますが、ビジネスパーソンにとって、仕事のやり方について参考になることが沢山紹介されています。
自分は既に早起きは習慣化できていますが、本書の「第5章 短時間で仕事を終わらせる高密度仕事術」では、効率的に仕事をする為に参考になることが数多く紹介されているので、時々、この章だけ読み返しています。
【まとめ】
「(ショートスリーパーの人を除けば)睡眠時間が短いことは、健康に悪い」ですし、「仕事の効率が極端に悪くなる」などの睡眠不足の弊害もあるので、しっかり睡眠時間を確保して、早起きを習慣化することは、生活全体の質を上げるために必要なことだと思います。
「早起きを習慣化しようと決意しても、毎回挫折してしまって早起きができない」という人は、この本に書かれている「『早起き』の技術」を試してみてはいかがでしょうか。